海外で料理の修業をするには?修業の実態や現実

海外で料理の修業をするには、事前に日常会話レベルの語学力を身に付けたり、各国によって違う就労ビザの条件を満たしたりすることが必要です。海外での料理人修業の現実を、実際に海外で修業をしてきた方の経験談を交えて紹介します。

料理人・調理師 2017/11/21

海外で料理の修業をするには、事前に日常会話レベルの語学力を身に付けたり、各国によって違う就労ビザの条件を満たしたりすることが必要です。海外での料理人修業の現実を、実際に海外で修業をしてきた方の経験談を交えて紹介します。

海外で料理の修業をする道は厳しい?渡航前にやっておくべきこと5つ

海外で料理の修業をするには、渡航前にやっておくべき準備があります。海外で修業するのであれば、計画的に準備を進めておきましょう。

日常会話レベルの語学力を身に付ける

海外で料理人として修業するためには、最低限、日常会話レベルの語学力が必要です。 習得するには、テキストなどを使う独学の方法もあれば、語学学校に通ったりWEB講座を受けたりする方法もあります。

就労ビザの条件を満たす

海外で働くためには原則として就労ビザが必要です。就労ビザは、修業先が決まったあとで申請ができます。ただし、誰でも就労ビザを取得できるわけではなく、渡航する国によって条件が異なります。
多くの国では日本における一定年数以上の職歴が必要であり、大学卒業以上の学歴を持つ人に限られる国もあります。また、自国民の雇用を保護するため、外国人でなければできない仕事のみ、労働許可が下りるケースもあるようです。

例えば、アメリカで料理人として働くためにビザを得る条件は厳しく、大卒以上の専門職の人を対象としたH-1Bビザの発給条件に、料理人は該当しません。1年以内の短期労働者を対象としたH-2Bビザであれば、季節変動によるピーク時の人手不足などで、適当なアメリカ人労働者を雇うことができない場合に、発給の対象となります。また、権威ある料理のコンクールで入賞した経験がある場合などは、科学や芸術、教育、スポーツなどの分野で卓越した能力を持つ人を対象にした、O-1ビザの発給対象に該当するケースもあります。

シンガポールの就労ビザEP(エンプロイメントパス)は、原則として大卒以上の専門職に就く人が対象です。しかし、日本人の和食料理人の場合は、大卒以外でも取得できることがあるとされ、日本人である必然性が高い職業ほどビザが下りやすい傾向にあります。

まずは、料理人として修業に行きたい国の就労ビザの発給条件を調べましょう。

修業先が決まるまでの資金を貯めておく

現地に行ってから修業先を探す場合には、採用されるまでの生活費や就労ビザ取得のための費用が必要です。修業先が決まっても、実際に給料が入るまでにはタイムラグがありますので、3~6カ月分の生活費を用意するなど、余裕を持って資金を用意しておきましょう。

修業先の目処を立てておく

海外でゼロから修業先を探すのは時間を要することが多く、長期化するリスクが高くなります。現実的には、日本で働いている飲食店で、海外で修業経験のある先輩や同僚に紹介してもらうのがおすすめです。日本で、海外での就労経験者の多い飲食店に勤務していると、修業先を紹介してもらうための人脈を築きやすいでしょう。

また、就労ビザの手続きには修業先の飲食店の協力が必要であり、自国民以外を雇う必然性も問われることから、就労ビザ以外を取得して海外で働く場合は、少しハードルが上がります。例えば、アメリカやカナダ、シンガポールなどでは、インターンシップを実施しているホテルやレストランで報酬を得ながら、就労体験をすることができます。
また、ワーキングホリデー制度を利用して渡航し、短期間、飲食店で働くことも考えられます。ワーキングホリデーで、修業先の飲食店を見つけたあと、一度帰国し、就労ビザを取得してから、再び入国するといった方法もあります。

トレンドによって変化する日本料理人の需要を知っておく

海外では日本料理人の、一定の需要があります。昔から寿司職人は高いニーズがありますが、欧米の料理人にも寿司を握れる人が増えているので、昔ほど求められていないことも考えられます。

その一方、昨今ニーズが高まってきているのは、実力のある和食の料理人をはじめ、日本独特の食文化のノウハウを持った料理人です。焼鳥の串刺しから炭火で火を通すまでの一連の過程を熟知している人や、焼肉の肉切り技術を習得し、肉の部位に詳しい人、あるいは、人気ラーメン店の店長クラスの職務経験がある人などが挙げられます。

しかし、トレンドは今後も変わってくる可能性があります。海外で人気のある日本食などの情報を収集しておくとともに、様々なニーズに対応できるようにオールラウンダーの料理人を目指すと、チャンスを掴みやすくなるでしょう。

就労ビザ申請に必要な書類や費用、申請期間は?

修業先が見つかったら、就労ビザの申請を行います。申請が通るまでに時間を要することがありますので、早めの準備を心がけましょう。

就労ビザ申請に必要な書類

就労ビザの取得に必要な書類は、国によって多少異なります。一般的に必要な書類は、「ビザ申請書」と「パスポート」「証明写真」「就労を希望する国の住所」です。労働局の承認を受けた「労働許可書」を提出したり、「英文の最終学歴証明書」や「英語の健康診断書」の提出を求められたりするケースもあります。

各国の大使館のホームページなどで、就労ビザの申請に必要な書類を事前に確認しておきましょう。

就労ビザ申請にかかる費用

就労ビザの申請にかかる費用自体は、高いものではありません。しかし、移民を専門に扱ういわゆる移民弁護士に支払う費用が必要な場合が多くあります。

例えば、フランスの就労ビザの申請に必要な費用は99ユーロ、日本円で1万3000円弱です。ただし、雇い入れる側の企業が労働許可証と就労ビザの取得のために、移民弁護士に依頼したうえで、一定の費用を移民局に支払う必要があるため、日本人などの外国人料理人が雇用されにくい要因となっています。

アメリカの場合も、個人や企業が就労ビザの申請を行うのは難しいため、移民弁護士に依頼するとよいでしょう。

基本的には就労ビザの申請は、雇い入れる企業側が申請をサポートします。ただし、自分が主に行うケースもありますので、就労先が決まったときには、手続き方法やビザの申請費用、移民弁護士への依頼費用などの費用負担について、確認しておくことが必要です。就労先の斡旋や就労ビザの申請に関わる詐欺業者も存在しますので、高額な代行費用を請求する業者には注意しましょう。

就労ビザ申請期間

就労ビザを申請してから、ビザが下りるまでの期間は様々です。早ければ、1週間や2カ月程度で下りることもありますが、数カ月に及ぶこともあります。また、就労先が決まっていても、就労ビザが下りるとは限りません。
移民や外国人労働者の受け入れ政策が変わり、ビザが下りる基準が厳しくなったり、自国民以外を雇う必然性が薄いと判断されたりした場合など、ビザが下りないケースもあることに留意しておきましょう。

実際に海外で料理人修業をした人の体験談

実際に海外で料理人修業をした人は、どういった経験を積むことができたのでしょうか。海外修業の現実や今後、海外修業をする人が身に付けておくべきこと、もっとこうしておくべきだと思ったことなどの体験談を紹介します。

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